EMPiREはアイドル潰し常習レーベルavexで生き残れるか?
- 2018.09.04
- アイドル
- BiSH, avex, WACK, 渡辺淳之介, BiS, SUPER☆GiRLS, Cheeky Parade, GEM, わーすた, SKE48, 東京女子流, たこやきレインボー, バニラビーンズ, A-nation

国内大手音楽レーベル「avex」と、BiSHの人気で勢いづいているアイドルマネジメント会社「WACK」による共同プロジェクトから誕生したアイドルグループ「EMPiRE」。
彼女たちの2ndアルバムが9月5日にリリースとなる。ただし、1stアルバム同様カセットテープでのリリースである。
今回は初回限定盤にBlu-rayが付いてくるだけマシであるが、カセットテープでの音源発売を「面白い」と思っているなら、そういう感覚はイマイチ理解できない。
このEMPiREのプロモーションに関しては、デビュー時からファンをないがしろにしたふざけた”上滑り”感がハンパなく、WACK代表である渡辺淳之介の悪いところと、avexの悪いところが凝縮され次々とEMPiREのプロモーションに投入されており、新人アイドルグループのプロモーションとしてはこれ以上ないほどの「最悪」の状況を呈している様に感じる。
それでもBiSHの様に業界内でも高い評価を受け、多くのファンに受け入れられ一定の盛り上がりを見せているならまだ希望はあるが、このまま芽が出なければ、初期BiSの様に裸で踊らされるのも時間の問題だ。
アイドル潰し名門レーベルavexの実績
そもそもavexは、アイドルグループのプロモーションについては惨敗を続けているレーベルだ。
2010年から自前のアイドル専門プロジェクト「iDOL Street」を立ち上げ、様々なアイドルグループを世に送り出しているが、どのグループも鳴かず飛ばずで、近年では「iDOL Street」の継続自体が危ぶまれている。
2010年にiDOL Streetの第1弾アイドルグループとしてデビューしたのは、今ではSEXスキャンダルまみれの「SUPER☆GiRLS」である。続く2012年には今年揃って解散となった「Cheeky Parade」と「GEM」をデビューさせている。「iDOL Street」からはその後も2015年に「わーすた」がデビューしているが、未だブレイクの兆しは見えていない。
iDOL Street出身以外でもWACK所属の「BiSH」やアイドル10年選手である「SKE48 」「東京女子流」、新興グループ「たこやきレインボー 」や「バニラビーンズ」など、それなりに知名度のあるグループも抱えてはいる。
しかし、どのグループも精彩を欠いている様に感じてしまうのは、avexというレーベル組織がアイドルグループと相性が良くないからではないか?と個人的に勘ぐっている。
アイドルプロモーションと相反するavexのプロモーション手法
avexといえば、90年代にユーロビートのブームから国内ミュージックシーンを席巻した小室哲哉ブームに乗って巨大化した音楽レーベルである。
その後、浜崎あゆみや安室奈美恵、SPEED、AAAなど人気アーティストを多く抱え、今では一般に広く知られた音楽レーベルのひとつとなっている。
avexが得意とするプロモーション手法の特徴といえば、カッコイイ系のイメージ戦略とCM投下及びタイアップ攻勢によるメディアジャックというイメージがある。
そういったプロモーション手法はavexに限ったやり方ではないが、avexの場合は極端でアーティスト自身の実績や人気の実態を顧みず雑なプロモーションを行うので「ゴリ推し」感を見る側に与えてしまう。そういう姿勢が、自前の音楽フェスである「A-nation」において15年連続で浜崎あゆみがヘッドライナーを務めることへの疑問にも繋がるのだろう。
こういった予算ありきで実施される「ゴリ推し広告投下」や「不自然なタイアップ」は、とかくアイドルプロモーションと相性が悪いと考える。なぜなら、アイドルファンはお気に入りのアイドルがブレイクするのを”応援”したいからだ。
ファンと物語を作れないEMPiREに未来はあるか?
どんな無茶なプロモーションでも、自分の応援がそのアイドルの人気に帰依すると思えるからこそ付き合うのであって、単なる話題作りの奇をてらったプロモーションで多くの新規ファンを呼び込むのは難しいだろう。
結局、ファンの拡散はレーベルによるメディア戦略に頼り、囲い込みによってコアなファンから集金しようとするavexが得意としてきたプロモーション戦略は短期収益を目指したもので、育成的要素を持ったアイドルの現場では功を奏しない。
WACKの一大看板であるBiSHですら、今年の「A-nation」ではひどいアウェー状態であったと聞く。
本来であれば、アウェーの現場でも応援するファンが大挙してBiSHを盛り上げ、avexレーベル内でのBiSHの存在感を知らしめるべき場面であったと思う。
WACKもavexも、既存ファンの囲い込みと搾取にばかり気を取られているから、肝心なところでファンを拡大する”物語”を作ることができない。
EMPiREをダメにしてしまう前に、ファンとアイドルグループの”幸せな関係”について今一度考えて欲しいと、ささやかながら願っている。
(ちょろっと@遊び人)
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