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けものフレンズ2は誰が作ったって失敗するやつだ

けものフレンズ2は誰が作ったって失敗するやつだ

ここ数年、作品クオリティの低下と共にどんどんマーケットが縮小しているアニメ業界において、久々のヒット作となった「けものフレンズ」。

その2期作となる「けものフレンズ2」の特報映像が公開され、世間をかなりざわつかせている。

「けものフレンズ」は、低予算3Dアニメでありながら、”出来得る限り良い作品にしよう”という造り手のこだわりと気概が実を結び、放送開始から徐々に口コミで評判が拡がり、多くのアニメファンに刺さる作品となった。

最近、インディペンデント映画でありながら大きなヒットとなっている「カメラを止めるな!」同様、監督を中心としたスタッフのアイデアと情熱がダイレクトに作品に落とし込まれ、それが観る人に届くというエンターテイメント作品として理想的な姿を実現している。

 

けもフレ事件のコントラディクション

作品への反響の大きさから放送終了後すぐに2期作の話が持ち上がるが、ここで大きなトラブルが持ち上がる。

いろいろな意見と情報が錯綜しているので、ここでは細かくな書かない。

が、ザックリと主観を述べさせてもらえば「けものフレンズ」の独特な世界観を作り上げた功労者である監督のクリエーターらしい自由な振る舞いが、けものフレンズという作品から得られる利益を阻害する危険性があるので、排除して安全に利益が得られるよう組織改編したのである。

 

視聴者とクリエーターが直結していない、メジャーなメディア作品であるが故の悲劇と言えよう。

クリエイティビティを殺すコンプライアンス

組織が今流行りの”コンプライアンス”やら”セキュリティガバナンス”を適用することで、クリエイターの創造性が著しく阻害されるのは、アニメに限った話ではない。

小さい組織であればガレージのような場所で誰もが自由に出入りし、外部からモノを持ち寄りアイデアを出し合いコンテンツを作り上げることができるが、組織が大きくなるに従い出入り口にはセキュリティロックがかかり、データの持ち出しや外部データの持ち込みなどに規制がかかる。

 

”コンプライアンス”やら”セキュリティガバナンス”といったものは、もしもの時の”保険”であって「より良いクオリティのものを得たい」というクリエーターや消費者の要求に応えるもので無い。

続編が失敗する条件

そのようなクリエイティビティに対する阻害要件が無くても、”続編”というものは失敗する傾向が強い。

単純に「前作」という明確に比べる対象があるのだから、なにもない単品の作品より分が悪いこともあるのだが、「前作よりも続編のほうが良かった」と称される作品もあるので、続編が必ず失敗するとは言い切れない。

しかし「けものフレンズ」のような、低予算で潤沢な制作環境が得られなかったからこそのアイデアと情熱が評価された作品に限っては、必ずと言っていいほど続編は低評価になる。

先述した「カメラを止めるな!」の続編が作られたとしても、誰も期待はしないだろう。

 

今も根強いファンがいる塚本晋也監督によるカルトムービー「鉄男」の続編もひどいことになったし、スターウォーズはすでに8作品が制作されているが、第1作(エピソード4)の人気が今も高い。

続編を成功させる方法

スピルバーグ作品やピクサームービーの様に、初めからある程度の興行収入が見込め、第1作から潤沢な予算がある作品であれば、続編も変わらないクオリティを期待できるが、低予算で作られた第1作が評価されてしまうと、その環境を維持したまま続編を作るのは難しい。

低予算で作られた1作目より続編が良かった例で挙げられる作品は「マッドマックス」くらいではなかろうか。

 

マッドマックスの例で見れば、第1作とその続編は主人公と背景はかろうじて同じだが、作品のテイストも内容もまったく違ったものとなっていた。

つまり続編感のまったく無い続編であったことで、第1作と比べられることのない評価につながっていると考えられる。

「けもフレ2」は「けもフレ」を捨てられるか?

だから、まったく個人的な意見ではあるが、高評価を得てしまった「けものフレンズ」は同じ制作体制のままであったとしても、すでに周りの環境や状況が変わってしまった時点で「けものフレンズ2」が前作より面白くなる可能性は低かっただろう。

であれば誰が監督であろうと大した問題ではなく、いかに前作からかけ離れられるか?という企画部分が肝心であったのだが、特報映像を観る限りでは前作のタッチやクオリティを踏襲した作品になりそうだ。

とはいえ、エンターテイメントは蓋を開けてみなければわからない。

なるべく不要な情報を気にせずに「けものフレンズ2」に期待したいと思う。

(ちょろっと@遊び人)

 

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