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女王蜂がLGBT問題に巻き込まれない訳

女王蜂がLGBT問題に巻き込まれない訳

LGBTへの差別問題で33年続いた雑誌が廃刊に追いやられる中、国内きってのジェンダーレスなフロントマン”アヴ”の率いるロックバンド女王蜂のニューシングル「催眠術」が10月3日、完全生産限定盤としてリリースされた。

今回のシングルは表題曲となる「催眠術」の他に、TVアニメ「東京喰種トーキョーグール:re」エンディングテーマ「HALF」を元SOUL’d OUTのDiggy-MO’がRemixした「HALF Diggy-MO’ Remix」、「デスコ」を再録音した「DISCO」が収録される。完全生産限定という事で数に限りがある商品となっているので、早めにCDを確保してほしい。

絶対的なカリスマ性でフロントを飾るアヴを中心に、2011年のデビューから確かなファンに支えられ活動を続ける女王蜂は、1年の活動休止を経てかなりマイペースに、それでも着実に進化する作品を届け続けている。

初期には粗いながらも独自のセンスを発揮していた楽曲はリリースごとに洗練され、アヴの変幻自在のボーカルを活かした、女王蜂らしいヴァラエティに富んだ楽曲を聴かせてくれるバンドへと成長してきた。

 

国内音楽フェスへの出演のほか、国内のライブハウスを中心にワンマン公演を重ねてきた女王蜂は、この10月にはバンド初のホール公演を予定している。

LGBTに寛容なショービズ界

今でこそLGBTへの理解は広がってはいるが、シームレスになったとまでは言えないし一過性の政治ブームの様に取り上げられ、LGBTが”普通の生活”を送ることは相変わらず難しい世の中であることは変わっていない。

 

ショービズの世界ではジェンダーレスなルックスというのは一見華やかで、またステージ上であれば人々は寛容に受け入れる性質のものなので、昔から性の志向に関わらず取り入れられてきた歴史がある。

古くは歌舞伎や宝塚歌劇団も一種ジェンダーレスな世界であるし、世界的にグラムロックが席巻した以降は、沢田研二や忌野清志郎などメジャーなアーティストでさえも、ジェンダーレスなルックスを取り入れたりしている。

 

今では大人の色気を感じさせるザイエローモンキーも、グラムロックに根ざしたジェンダーレスなルックスで世に出てきた。

しかし、そういった”なんちゃってLGBT”と女王蜂は一線を画している。

女王蜂の本物感

女王蜂のフロントを務めるアヴは、自分の性別や国籍、出自について詳しく語ることをしない。しかし、その作品には様々な偏見や奇異の目で見られ、興味本位に弄ばれてしまうLGBTの人たちが持つ性的マイノリティ特有の視点で描かれた世界観を示している。

アヴは話題性を狙ってファンションでジェンダーレスなルックスをしているわけではなく、アヴそのものがジェンダーレスな存在であり、そこに根ざした世界観を作品に投影していることが、女王蜂を唯一無二のロックバンドとして輝かせている。

作品の中で描かれる恋愛観も、恋人に対してあれやこれやと物質的な要求をするものではなく、心と身体の直接的なやり取りが描かれる事が多いように思う。

 

それは”見た目”による偏見に晒されてきた者が、拠り所とする”真実”を含む交流がそこにあるからなのかもしれない。

自由で平等なロックに生きる女王蜂

自分自身は”ノンケ”であるので、LGBTの置かれた被差別的状況や心情を100%汲み取ることは出来ないし、安っぽい同情やニワカな共感を示すつもりもないのだが、女王蜂の妖艶さをまとったロックバンドとしてのカッコ良さはストレートに受け止めたいと思う。

男だろうが女だろうが、音楽の前に人は平等である。

アヴのカリスマ性は、性別を超えて神々しさを感じるほどにカッコいい。

アヴがロックスターとして輝く女王蜂の活躍を、これからも楽しみにし続けたい。

(ちょろっと@遊び人)

 

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