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the peggiesのメジャーデビュー・アルバムに見るガールズバンドの今

the peggiesのメジャーデビュー・アルバムに見るガールズバンドの今

2月6日the peggiesの記念すべきメジャーデビュー・アルバムがリリースされた。

the peggiesといえばSHISHAMOやYonige、ねごと、赤い公園など2010年以降のガールズバンドブームの次世代を担う最有力バンドとして、インディー時代から注目されている新鋭のバンドだ。

のはずだ。。。

まぁ、2年前の2017年にメジャーデビューしているわけで、2年かけてやっとフルアルバムのリリースに至ったのだから”デビュー”と銘打っても新鮮味はない。というか「まだ出してなかったんかい!」という印象だ。

にしても、待望の1stフルアルバムのリリースだというのに、プロモーションがずいぶんと”大人しい”のが気になる。

 

昨年、2,000年以降多くの少女たちをロックバンドへと誘った伝説的ガールズバンド「チャットモンチー」が18年に渡る活動に終止符を打ったわけだが、その後に続くガールズバンドの系譜は、ここに来て風前の灯のように消えかかっているようにも思える。

消えたガールズバンドブーム

つい2年ほど前にはSHISHAMOの楽曲「明日も」がヒットし「ガールズバンドブーム到来か!」と言われていた気がするが、いつの間にか収束してしまっていた。

SHISHAMOは昨年6月にニューアルバムをリリースし、大規模なツアーを敢行したがあまりメディアに取り上げられることはなかったように思う。

 

yonigeは今年の1月に初の武道館ワンマンを開催したが、どうだったのだろうか?

ねごとは今年7月20日に解散することが発表された。

赤い公園は昨年、元アイドルネッサンスの石野理子の加入がニュースになったが、フロントが差し替わるという大きな変革が定着するには至っていない。

現在だとCHAIが多少メディアに取り上げられているが、その特異なビジュアルが先行しがちでバンドの音楽性によって支持を得るにはもう一歩という印象だ。

 

ほかにも、卓越したテクニックとエンターテイメント性を兼ね備えたGacharic Spinや10年かけて自身の音楽性を確立したSCANDAL、大阪出身の新鋭3ピースHump Back、リーガルリリー、BAND-MAID、SILENT SIRENなど注目のガールズバンドは数多あるのだが、どれも”鳴かず飛ばず”といったところだ。

ガールズバンドとオルタナアイドルのファン層

思うに、女性だけで構成された「ガールズバンド」という”商品”は、今の時代においてはとても贅沢なものになってしまったのかもしれない。

2015年以降、支持を拡げている女性オルタナティブアイドル達は、それまでのビジュアルありきの活動から、音楽性やアーティスト性を前面に打ち出し異性のみならず同性からの支持を得る存在となっている。

ステージの上でパフォーマンスを見て”カッコいい”と憧れられるのは、それまで「ロック・アーティスト」や「バンド」であったところが、今ではオルタナティブアイドル達がその対象となっている。

 

ガールズバンドのファンからすれば、つたない歌でチャラチャラ踊っている地下アイドルと、自分たちの楽曲を自分たちの演奏と生歌で聴かせる正統派ガールズバンドを一緒にしてくれるな。という思いがあるだろうが「自分たちのステージを観に来たファンを湧かせる」という想いと、そこに集まるファン層はお互いに重なってしまっている。

ガールズバンドの寿命

さらに、男性のロックバンドであれば20年~30年という活動歴を持ったバンドも多く、そういったバンドを支持するファンも、アイドル然としたパフォーマンスとは違った捉え方をするものだが、ガールズバンドにおいては、それほど長期に活動を続けているバンドはいない。

つまり、今の所ガールズバンドにはある程度寿命があり「足の早い」商品である。ということが言えるだろう。そんなガールズバンドのアーティスト性を育て、多くの支持を得られるまでじっくりとプロモーションし育てていく余裕が今の芸能界にはない。

若く華やかなうちに露出を重ね、手っ取り早くにわかファンをかき集めて売上をあげようとすれば、自ずとアーティストとして創作に当てられる時間は削られ、バンドの核とも言えるアンサンブルを練り上げる事もままならず、結果としてバンドを支えるファンも定着しない。

 

ファン層が重なっている今「ファンを作り売上を上げる」ということだけにフォーカスすれば、様々なコンポーザーが作った楽曲を歌い踊り、次々とステージをこなしていく”アイドル”の方が断然コスパが良いのだ。

ガールズバンドの未来

それでも、女性だけのメンバーで活動を続け、自分たちの音楽を作り上げるガールズバンドでしか作れない音楽というものがあると信じている。そういう音楽を求める層は少なくはないと思っている。

女性ならではの感性を唄に乗せ、ベタッとした”女友達”とは違う信頼し合えるメンバー間に生まれる空気感と共にステージでのパフォーマンスを魅せるガールズバンドならではの魅力というのは確かにある。

the peggiesは正にそういった、ガールズバンドらしい音を聴かせてくれるバンドだ。

ファーストアルバムのプロモーション状況を見る限り手厚いとは言えない状況のように思えるが、末永く活動を続けてもらえるよう、応援していきたいバンドだ。

(ちょろっと@遊び人)

 

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