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NHK「ガールズ・グループの祭典」の期待度

NHK「ガールズ・グループの祭典」の期待度

NHKによる公開収録イベント「ガールズ・グループの祭典 RAGAZZE!~少女たちよ!~」が2月28日に東京・NHKホールで行われるそうだ。

性懲りもなく!!!

歴史ある「紅白歌合戦」の記念すべき70回目を華麗なる「ジャニーズ・グループの祭典」にして、最低視聴率を更新したNHKが、昭和の時代から脈々と続く国内女性アイドルグループの”汚点”とも言うべきAKBグループを前面に立てて「ガールズ・グループの祭典」なるイベントをブチ上げるそうだ。

もう、観る前からその期待度は推して知るべし。である。

サブタイトル”~少女たちよ!~”。AKBの楽曲タイトルにも通じる秋元康がいかにも付けそうな、この古臭いバブル期のテレビマン的センスはどうにかならないものか?

バブルの寵児「秋元康」の生み出す凋落コンテンツ

ここ数年、とんねるずの凋落ぶりが度々話題となっている。やれ時代錯誤だなんだと言われているが、彼らが凋落するのはデビューした時から約束されていたと思っている。

 

逆に、あの時代に後押しされた芸風で、よくぞここまで永らえたものだとも思う。そう、彼らはAKBグループのメンバー同様「芸」というものを持っていない。彼らが何かを持っているとするなら、ガラパゴス化している特異な国内メディアで上手に立ち回れる「感」または「処世術」だろう。

バブル期に溢れ返る金が大量に流れ込み歪んだ広告業と、その媒介であるTVメディアは30年たった今でも歪んだままだ。バブルの寵児でもある秋元康は、そんなイカれたバブル時代に持て囃された「時代の徒花」であったが、今でもメディアの歪みを感じ取り立ち回る「感」を活かして生き永らえている。

昨季話題となった秋元康企画のドラマ「あなたの番です」も、その支離滅裂なストーリー展開と扇情的な映像を重ねることでYouTubeに慣れたスマホ依存の現代人に注目されたが、そのクオリティは徹頭徹尾視聴率を上げる事だけを目的としており「北の国から」や「家なき子」のような語り継がれる名作ドラマとは制作姿勢が根本的に違う。

彼の関わるコンテンツは未だに「楽しくなければテレビじゃない」と嘯いていた時代の”なんちゃって感”に支配されており、歪んだメディアの「仕掛け」を最大限に利用して支持を集める事で、結果的にそれまで数多の先人が積み上げてきたものを否定しブチ壊す結果となる。

アイドルの在り方を壊滅させたAKBの終焉

かつて「とんねるず」が支持されることで、それまで培われた芸人の在り方を否定し破壊したのと同様、秋元康がプロデュースし仕掛けた「おニャン子クラブ」と「AKB」は、アイドル界ひいては芸能界デビューを目指す女子の意識を根本的に変容させてしまった。

つまり、以前は「人様に見せられるだけのルックスと最低限の歌唱力」を兼ね備えた者だけが、テレビで歌うことを許されていたのだが「おニャン子クラブ」は愛嬌と”ノリ”によって従来の「芸能」を駆逐し、その後90年代には「歌唱力重視」へ回帰していた女性芸能を、キャバクラ的集客システムを大胆に取り入れた「AKBグループ」によって壊滅させた。

 

今どき芸能界を目指す女子の多くは、歌や踊りのレッスンを重ねるより前にチカラのある芸能事務所を目指しSNSなどで露出を増やしてフォロワーを増やすことに勤しむ。自分に何の芸がなくても愛嬌をふりまいて支持者を集める事が「人気者になる道」として認知され、そうして集めた数百から数千のフォロワー達は若い女子をチヤホヤと持て囃すので、ちょっとしたアイドル気分になれてしまうのも確かだ。

だが、そういった素人アイドルもどきが巷に溢れる昨今、流石に「本物」の輝きに皆気づき始めている。

AKBは俗説では「クラスで1番ではない子を集めた」と言われるように「玉石混交」でいうところの言わば”石”の集まりである。そして、誰もがちょっとした努力で”石”になれる今、何も持たないAKBグループ所属メンバーは、それぞれが生き残りをかけてなりふり構わず足掻き始め、アイドルグループとして瓦解を始めている。

AKBが今、NHKを利用して見せたいものは何か?

ここから先はNHKの公開収録イベント「ガールズ・グループの祭典」についての筆者自身の推論になる。

もはやオワコンとも言えるAKBが出演グループの先頭を切るアイドルイベントを、紅白の演出をジャニーズ事務所に良いように使われたNHKが主催するのだから、AKBグループが唯一得意とする「メディア買収」が大っぴらに行われる事は必然のように思える。

となれば、そこに出演する他のアイドルグループは体の良い「噛ませ犬」であり、どんな扱いを受けるか知れたものではない。

現在、公にされている出演アイドルはAKB登場前の伝説的アイドルグループの末裔「モーニング娘。’20」とAKBグループのメディア買収によって、メディアにおいて不遇の扱いを受け続けている「ももいろクローバーZ」となっている。

どちらのグループもNHKに”足元を見られる”立場にあるアイドルグループだ。

 

ここにまったく支持層が異なる「Perfume」や「BABYMETAL」が加わるなら面白いイベントになるだろうが、そんなことにはならないだろう。

今、アイドル界はテレビメディアに頼らずに、独自のパフォーマンスで支持を拡げる”オルタナティブ・アイドル”が活気づいている。

テレビでの露出は少ないながら多くのロックフェスに出演し支持を拡げるBiSHや、海外遠征や国外ロックバンドとの共演を重ねるPassCodeなど、従来の「女性アイドル」のイメージを超えた活躍をしている弱小芸能事務所に所属するアイドルグループが、大きな支持を集める時代になっている。

 

そんな時代に、最も業界パワーに弱いNHKが旗を振り開催する「ガールズ・グループの祭典」に映し出されるのは、業界パワーでメディアを支配してきたアイドルグループの終焉だろうか、メディアを脱して新時代を切り開くアイドルグループの未来だろうか?

(ちょろっと@遊び人)

 

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